この記事の要点
- きょうだい児が「自分も病気かも」と言うのは珍しくない
- 本当の不調・不安の表れ・関心を得たい気持ちの3パターンがある
- 「気のせい」と流さず、まず話を聞く
- そう言わせる背景に、我慢の積み重ねがあることが多い
- 本人にも個別の時間をつくることが予防になる
※本記事は2021年4月から児童思春期精神科病棟で勤務している看護師の臨床経験をもとに書いています。診断や治療方針は必ず主治医・専門機関にご相談ください。
※「きょうだい児」とは、病気・障害・不登校などの困りごとを抱えた兄弟姉妹を持つ子どものことを指します。
「私もうつかも」と言われて固まってしまったあなたへ
「お母さん、私もうつなのかな」「俺もADHDかも」。上の子の通院や付き添いで毎日へとへとになっている時に、もう一人の子どもからこんな言葉を投げかけられて、心臓が止まりそうになった親御さんは少なくないと思います。
「えっ、この子まで?」という驚きと、「もしかしてずっと我慢させてた?」という申し訳なさ、そして正直に言えば「もう一人ぶんは抱えきれない」という疲労感。色々な感情が一気に押し寄せて、つい「気のせいだよ」と返してしまい、あとから自己嫌悪に陥る——病棟で出会うご家族からよく聞く話です。
結論からお伝えすると、きょうだい児が「自分も病気かも」と言い出すのは、決して珍しいことでも、おかしいことでもありません。そしてその訴えには、いくつかの異なる意味が隠れています。本記事では、現場で見てきたパターンを整理しながら、お子さんの言葉をどう受け止めればいいのかをお伝えします。
きょうだい児とは——なぜそう感じるのか
「きょうだい児」とは、慢性疾患、精神疾患、発達障害、不登校など、何らかの困りごとを抱えた兄弟姉妹を持つ子どものことです。日本では「障害のある兄弟姉妹を持つ子」を指すことが多いですが、近年は精神疾患や不登校のきょうだいを持つ子も含めて広く認識されるようになっています。
きょうだい児全体の人数を、学習面・行動面の調査から推計することはできません。人数にかかわらず、家族の状況に応じた支援が必要です。決して特殊な立場ではありません。家族のケアを担う「ヤングケアラー」に該当する場合もあり、その場合は社会的支援の対象になります。
そして大前提として、「自分もこころの病気じゃないか」と感じる背景には、不安や生活上の負担などがあることがあります。気まぐれや甘えではありません。主な背景は6つです。
- 自己観察が鋭くなる——家の中で「うつ」「ADHD」といった言葉が日常的に飛び交うと、その意味を自分なりに調べ始めます。すると、どんな人にも多少はある気分の落ち込みや集中の難しさが、自分の中にも見えてくる
- 承認欲求——入院・通院・登校付き添いがあると、健康な側は後回しになりがち。「自分は手のかからない子」と無意識に役割を引き受け、それでも本当はもっと見てほしい。「自分も病気だ」と言うことで、ようやく親の目が自分に向くという構造
- 思春期特有の「自分は普通か」という不安——ちょっとした気分の浮き沈みを「異常なんじゃないか」と感じやすい時期に、家にメンタル不調の兄弟がいると「自分にも遺伝してるんじゃないか」という不安が乗ってきます
- 実際にあり得るから——ここは正直にお伝えします。発達特性にはある程度の遺伝的背景があることが知られており、きょうだいにも似た特性がみられる場合がありますが、家族だけで診断を判断することはできません。「気のせい」と切り捨てられない場合があるのです
- 家庭内の緊張感を感じ取っている——親同士の会話、生活リズムの変化、医療費の心配。こうした雰囲気を敏感に感じ取り、自分の体調や気持ちに影響を受けます
- 自分の感情を「マイナス」と評価しがち——「家族が大変なのに、自分が落ち込んでいる場合じゃない」と抑え込む癖が、「自分は病気かも」と感じる引き金になります
3つのパターンの見分け方と、それぞれの対応
「自分も病気かも」という訴えは、ざっくり3つのパターンに分けて考えると整理しやすいです。あくまで臨床現場で出会うご家族の傾向であって医学的な分類ではありませんが、初動の判断には役立つはずです。
パターンA:本当に症状がある(要受診)
朝起きられない、食欲が落ちた、学校に行きたがらなくなった、好きだったものに興味を示さない、夜眠れない、急に成績が下がった、自傷をほのめかす。「気持ちの話」だけでなく「行動」や「身体」の変化が見えているのがポイントです。
この場合は、迷わずスクールカウンセラー、かかりつけ医、児童精神科などに相談してください。「上の子で手一杯だから、この子はもう少し様子を見よう」と先延ばしにすると、症状が固定化してしまうことがあります。受診前には、いつから・何が・どんなふうに変わったのか、簡単な箇条書きメモを作っておくと診察がスムーズです。
パターンB:注目してほしい・愛されたい欲求の表現
言葉では「うつかも」と言うけれど、生活はそれなりに回っている。ただ、親と二人きりになったときや、上の子の通院日が近づくと急にそういう発言が増える——という場合です。これは「嘘をついている」「演技している」とは別物で、本人の中では本当に苦しい感覚があります。
必要なのは「診察」ではなく「親との時間」です。「あなたは病気じゃないよ」と言う前に、「最近どう?」と聞ける時間を意識して確保してください。週に15分でいいので、その子だけと話す時間を作る。買い物に一緒に行く、コンビニのアイスを買いに行く、それくらいで十分です。
パターンC:自己理解・思春期心性の延長
「私、人より気持ちの切り替えに時間かかる気がする」と、比較的フラットなトーンで話してくる場合です。日常生活に大きな支障はなく、むしろ自分を客観的に理解しようとしている。これは思春期に多い、健康的な自己探求の延長線上にあります。この場合は否定も心配もせず、知的な対話のパートナーになってあげてください。
見分けの3つのポイント
- 生活機能はどうか——食事・睡眠・登校・友人関係など、日常が回っているか
- 持続期間はどうか——その状態が続いているか、一時的か
- 本人の苦痛の質はどうか——「困っている」「助けてほしい」が中心か、「分かってほしい」が中心か
そして、どのパターンであっても共通して大切なのは、まず「教えてくれてありがとう」と受け取ることです。
「気のせい」と言ってはいけない理由と、受診のタイミング
つい口をついて出てしまう「気のせい」「考えすぎ」「あなたは大丈夫」。実はこの言葉は、きょうだい児を二度傷つけてしまうことがあります。
一度目の傷は、自分の感覚を否定されたこと。本人にとっては勇気を出して打ち明けた言葉が、たった一言で「無いこと」にされる体験です。二度目の傷は、「やっぱり自分のことは聞いてもらえないんだ」という諦めです。きょうだい児は上の子の病気を見て「親に心配かけちゃいけない」と感じやすい立場にあります。そこを乗り越えてようやく口にした訴えを否定されると、「もう言わない」という選択をしてしまう。これが思春期以降のメンタル不調の見落としにつながります。
否定の代わりに使ってほしいのは「もう少し聞かせて」「いつからそう思ってた?」という、判断を保留する言葉です。診断を急がず、まず聞く。これだけで、子どもの安心感はかなり違います。
受診の目安としては、次のどれかに当てはまる場合は専門機関への相談を検討してください。
- 気分の落ち込みや不安が続き、本人が困っている
- 食事・睡眠・登校など、生活機能の低下が見えている
- 「死にたい」「消えたい」など、自傷念慮を口にしている
- 自分や他人を傷つける行動が出ている
- 家族から見て「明らかに様子がおかしい」状態が続いている
最初の窓口は、かかりつけの小児科、スクールカウンセラー、自治体の子育て・教育相談、児童相談所、地域の精神保健福祉センターなど。いきなり児童精神科を予約するハードルが高いと感じる場合は、まずスクールカウンセラーや小児科に相談して、必要に応じて紹介してもらう流れが現実的です。「迷ったら相談する」が原則です。受診して「大丈夫でした」となるのは、一番いい結末です。
よく聴くと、別の不安だったケース
※以下は個人の特定を避けるため、複数の事例を組み合わせて構成しています。
中学2年生の妹さんが、摂食障害で入院していたお姉さんを心配しながら、ある日「私も、もしかしたら摂食障害かもしれない」と言いました。親御さんはびくっとして、その日のうちに外来予約を取ろうとしました。でも、外来で本人とゆっくり話してみると、出てきたのは別の話だったのです。
「お姉ちゃんが入院してから、お母さんが家にいない日が増えて、私のごはんもコンビニばっかりで、太った気がする。でもお母さんは疲れてるから言えなくて、自分でカロリー調べたら止まらなくなった」。摂食障害というより、生活の変化と寂しさへの反応でした。親御さんと一緒に夕食を作る時間を週2回に決めただけで、その訴えは1か月で落ち着きました。
「自分も病気かも」の奥には、こうした「言えなかった本当の言葉」が潜んでいることが、本当によくあります。だからこそ、最初の一言を否定せず、丁寧にめくっていってあげてほしいのです。
現場で出会った3つのケースも紹介します。
ケース1|「私もADHDかも」と訴えた中学生。兄がADHDで通院中。詳しく聞くと、テスト勉強で集中できないだけで日常生活に支障はなく、「兄ばかり構われるのが寂しい」という気持ちが背景にありました。週1回、母親と二人で買い物に行く時間を作ったところ、訴えは消えていきました。
ケース2|本当に発達特性があった姉妹。妹がASDで通院中、「私も人付き合いが苦手」と訴えたお姉さん。詳しく聞くと実際に対人面の困難を抱えており、発達検査の結果ASD傾向があると判明。「家族で同じ特性を共有している」と理解できたことで、姉妹の絆が深まりました。
ケース3|ヤングケアラー化していた長女。母親がうつ病、弟が不登校で、家事と弟の世話を担っていた小学6年生。「私もうつかも」と訴えた時、本当はヤングケアラー化による疲弊が背景でした。社会福祉協議会の支援につながり、家事支援を受けることで心も少しずつ穏やかになっていきました。
きょうだい児が抱える心の課題と、言えないサイン
きょうだい児には、独特の発達課題があります。罪悪感(自分は健康なのに、という後ろめたさ)、親代わり化のリスク(家事や世話を担い、自分の発達課題が後回しになる)、自分の感情を言いにくいこと、友達に説明しにくいこと、そして将来への不安です。
一方で、「自分も病気かも」と言わないきょうだい児もいます。その理由は「親に心配かけたくない」「兄弟と比べたくない」「もう一度受診の準備をするのが親の負担になる」「親がいないときしか言えない」「そもそも言葉にならない」「自分なりの対処をしている」など、さまざまです。
だからこそ、言葉にならないサインに気づいてほしいのです。
- 「いい子すぎる」——我慢が当然になっていないか
- 身体症状での表現——腹痛、頭痛、食欲の変化
- 不登校・登校しぶり
- 友達関係の変化——急に一人で過ごす時間が増えた
- 成績の急変
これらに気づくためにも、定期的にこちらから声をかける習慣が有効です。
親ができるきょうだい児ケア
- きょうだい児だけの時間をつくる——週15分でも構いません。二人きりであること自体に意味があります
- 家族会議に巻き込みすぎない——病気の兄弟の治療方針の話し合いに毎回同席させると、責任を背負わせることになります
- 「あなたは病気じゃない」と言う前に「気持ちを聞かせて」
- 学校で言いたくない選択を尊重する——友達に家族のことを話すかどうかは本人が決めることです
- 親自身がカウンセリングを受ける——親に余裕が戻ることが、結果的にきょうだい児への関心を取り戻します
日々の声かけも整理しておきます。避けたいのは「あなたまで具合悪くなったら困る」「お兄ちゃん大変なんだから、あなたはしっかり」「あなたは健康なんだから幸せでしょ」「気のせい、考えすぎ」「お母さん忙しいから、後でね」(何度も)。
使いたいのは「教えてくれてありがとう」「もう少し聞かせて」「あなたの気持ちが大事」「一緒に考えていこう」「あなたもしんどい時はちゃんと言ってね」。
そして、感謝を伝える機会を意識的に作ってください。本人は「自分は家族の中で目立たない」と感じやすいので、「お兄ちゃんのお薬を出してくれてありがとう」のような具体的な行動への感謝が大きな救いになります。誕生日や節目の日は特に大切に。「兄弟の病気で、自分の誕生日が忘れられた」と感じさせないことは、想像以上に重要です。
年齢別の特徴と、家族構成による違い
幼児期は「なぜお兄ちゃんだけ」という素朴な疑問が中心。小学校低学年では我慢役を引き受け始め、高学年になると友達との違いを意識し始めます。中学生は思春期の揺れと重なって最も複雑になる時期。高校生では進路の場面で家族の事情が絡み、大学生・成人期には「親亡き後」や結婚といった現実的な課題が出てきます。
家族構成によっても悩みは変わります。長子が病気の場合は下の子が「追い越してしまう」ことへの罪悪感を抱きやすく、末子が病気の場合は上の子が世話役を担いやすい。中間子は存在が埋もれやすく、双子・年子では比較が常につきまといます。複数の兄弟に困りごとがある場合は、健康な一人に負担が集中しないよう特に注意が必要です。
日常の中では、朝の時間に余裕を持つ、夕食の時間を大切にする、寝る前の数分を確保する、週末に家族時間を作る、季節のイベントを大切にする——こうした「当たり前の日常」が、きょうだい児にとっては安心の土台になります。
父親の関わりも重要です。母親が病気の子のケアに集中しがちな家庭では、父親がきょうだい児との時間を担当することで家庭のバランスが取れます。父親自身が「弱音を吐ける」モデルになることも、子どもが自分の気持ちを言葉にする助けになります。
学校との連携と、支援団体・サポート資源
学校への情報共有は、必ず本人の同意のもとで行ってください。きょうだい児にとって、家族のことを学校で知られるかどうかは非常にデリケートな問題です。同意が得られれば、担任やスクールカウンセラー、養護教諭と共有しておくと、本人が学校で困ったときの受け皿になります。勉強や進路の場面で、家庭の事情による制約がある場合も、事前に伝えておくと配慮を受けやすくなります。
家庭の外にも、つながれる場所があります。
- シブリングサポーター——きょうだい児を支援する民間団体。きょうだい児同士が交流できるイベントを開催しています
- 地域の家族会——精神疾患・障害のある子を持つ家族会では、きょうだい児支援の活動も行われています
- SNSのコミュニティ——「#きょうだい児」「#ヤングケアラー」で検索すると、地理的な制約なく同じ立場の人とつながれます
- ヤングケアラー支援窓口——2024年以降、支援が法的に強化されています。市区町村の窓口で相談すると、家事支援や学習支援などのサービスが受けられる可能性があります
- NPO法人——「日本ケアラー連盟」など、ケアラー・きょうだい児支援を行う団体が情報提供や相談を行っています
障害のあるきょうだいを持つ子への関わりについては、きょうだい児支援の記事でも詳しく扱っています。
進路・将来の不安——大人になったきょうだい児の声
進路選択の場面で、きょうだい児は独特の葛藤を抱えます。「家を出る」ことへの罪悪感から、家から通える進学先を無意識に選んでしまう。あるいは、家族の経験から医療・福祉系を志望する。どちらも本人の選択なら尊重されるべきですが、「家族の事情で諦める」形になっていないかは、親が意識して確認してほしいところです。奨学金など経済面のサポート情報も、早めに集めておくと選択肢が広がります。
友達関係でも、「家族のことを説明しにくい」「友達を家に呼びにくい」「家の手伝いで友達との時間が削られる」といった悩みが生まれます。家族以外に話せる場——スクールカウンセラーやオンラインコミュニティ——を確保しておくことが助けになります。
将来の不安としてよく語られるのが、「親亡き後」の不安です。「自分が兄弟を支えることになるのか」という漠然とした重さは、思春期から抱えている子が少なくありません。成年後見制度やグループホーム、福祉サービスなど、「家族だけで背負う必要はない」という具体的な情報を、早い段階で共有しておくことが、この不安をやわらげます。
大人になったきょうだい児の方々が語る言葉には、共通するものがあります。「兄弟のために自分の人生を犠牲にする必要はないと、大人になって気づいた」「親が話を聞いてくれたから、寂しさを乗り越えられた」「子どもの頃は複雑な気持ちだったけど、大人になって兄弟との関係が変わった」「同じ経験者と繋がれて、初めて『分かってもらえた』と感じた」。
ここから読み取れるのは、親が話を聞いてくれた経験が、その後の人生を長く支えるということです。
親自身のセルフケア
ここまで読んで、「そんなに全部できない」と感じた方も多いと思います。それが当然です。病気の子のケアときょうだい児のケアを完璧に両立できる親は存在しません。
親自身の時間を確保すること、同じ立場の親とつながること、カウンセリングを活用すること、夫婦で話し合う時間を持つこと、そして自分の体の健康を後回しにしないこと。親が倒れれば、病気の子もきょうだい児も同時に支えを失います。セルフケアは贅沢ではなく、家族全体を守る土台です。
そして最後に、きょうだい児が「この経験から得たもの」にも目を向けてみてください。共感力の高さ、責任感と自立心、多様性への理解、医療・福祉への深い理解、家族の絆。大変さだけでなく、得たものも本人と共有することで、「自分の人生は損ばかりだった」という物語を書き換えていけます。
よくある質問
Q1. きょうだい児にも検査を受けさせるべき?
生活機能の低下があれば検査を検討してください。「兄弟と同じかも」と心配するレベルなら、まず話を聞くことから始めるのが順序です。判断に迷う場合は、スクールカウンセラーや小児科に相談してみてください。
Q2. きょうだい児が「家を出たい」と言ったら?
本人の希望を尊重してください。「家から出たい」という気持ちは健全な自立の表れです。家族の事情で本人の人生を縛らないことが、長い目で見て家族関係を良好に保ちます。
Q3. 兄弟同士の喧嘩はどうする?
病気の兄弟をかばいすぎないことです。「病気だから許してあげて」は、きょうだい児を追い詰めます。両者の気持ちを公平に聞き、それぞれの言い分を受け止めてください。
Q4. きょうだい児に病気のことをどう説明する?
年齢に応じてシンプルに。「兄弟は心の病気で困っている」「治療を受けている」という事実を、その年齢で理解できる言葉で伝えます。分からないまま雰囲気だけ感じ取るほうが、子どもにとっては不安が大きくなります。
Q5. きょうだい児の「我慢」をどう見抜く?
「いい子すぎる」「我慢が当然になっている」と感じたら要注意です。手がかからないことは、必ずしも問題がないことを意味しません。意識的に、本人の気持ちを聞く時間を作ってください。
Q6. 友達に話せない時の対処は?
スクールカウンセラー、家族会のオンラインコミュニティなど、家族・友達以外で話せる場を確保しておくことが有効です。話す相手が一人でもいることが、孤立を防ぎます。
Q7. 大人になったきょうだい児へのサポートは?
大人になってもきょうだい児支援は続きます。「いつでも頼っていい」「あなたの人生を生きていい」というメッセージを、継続的に伝え続けてください。結婚や出産のタイミングで新たな葛藤が出てくることもあります。
今夜これだけ
今夜は五分でいいので、きょうだいのお子さんと二人だけの時間を取ってみてください。話題は何でも構いません。二人きりであることに意味があります。
まとめ|きょうだい児の声を、家族の真ん中に置く
きょうだい児が「自分も病気かも」と言い出したとき、それは本当の症状かもしれないし、「もっと見てほしい」というサインかもしれないし、健康的な自己探求かもしれません。どれであっても、最初にすべきことは同じです——否定せず、「教えてくれてありがとう」と受け取り、もう少し聞かせてもらうこと。
生活機能の低下や自傷念慮があれば、迷わず専門機関へ。そうでなければ、週15分の二人だけの時間から始めてみてください。きょうだい児が抱えているのは、多くの場合「病気」ではなく「自分も見てほしい」という、ごく当たり前の願いです。
そして、ご家族自身がすべてを抱え込まないでください。病気の子ときょうだい児、両方を完璧にケアできる親はいません。ヤングケアラー支援窓口、家族会、スクールカウンセラー。使える資源はどんどん頼ってください。親に余裕が戻ることが、きょうだい児にとっての最大の支援になります。
診断や治療方針の判断は、必ず主治医・専門機関にご相談ください。この記事が、お子さんの言葉を受け止める最初の一歩の助けになれば幸いです。
参考にした公的情報・一次情報
記事内の制度・相談先・健康情報は、以下を2026年8月15日に確認しています。


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