「学校行きたくない」と言われたら最初にすること・してはいけないこと【精神科看護師が解説】

子供への声掛け・接し方

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ある朝、子どもが突然「学校、行きたくない」と言った。

そのとき、あなたはどんな言葉をかけますか?

「なんで?」「昨日まで普通だったのに」「みんなも頑張ってるんだよ」——
頭では分かっていても、パニックになってとっさに言ってしまう言葉が、子どもの心をさらに閉じさせてしまうことがあります。

こんにちは、星野レンです。
児童思春期精神科で5年間働く中で、「あのとき親にこう言われた」という子どもたちの声をたくさん聞いてきました。

この記事では、「学校行きたくない」と言われた瞬間にすること・してはいけないことを、現場目線でお伝えします。

まず知っておいてほしいこと

「学校行きたくない」という言葉は、子どもにとってすごく勇気のいる一言です。

「怒られるかも」「がっかりさせてしまうかも」「信じてもらえないかも」——
そんな不安を抱えながら、それでも伝えてくれた。

その言葉が出てきたということは、もうギリギリのところまで来ているサインかもしれません。

❌ してはいけないこと5つ

① 「なんで?」と原因を問い詰める

「なんで行きたくないの?」「何があったの?」

気持ちはよく分かります。でも、これが一番やってはいけない言葉です。

理由が明確にある場合もありますが、子ども自身も理由が分からないことがほとんどです。

「なんで」と聞かれると、子どもは「ちゃんとした理由がないと休んではいけない」と感じ、さらに追い詰められてしまいます。

② 「みんなも頑張ってる」「あなただけじゃない」

比べることで奮起させようとする言葉ですが、しんどい状態の子どもには「私の気持ちは分かってもらえない」と伝わります。

その子の「しんどさ」は、その子だけのものです。他の人と比べることに意味はありません。

③ 「学校に行かないと将来どうなるの」

不安をあおる言葉は、余裕があるときには効果があっても、心が限界のときにはさらに追い詰めるだけです。

将来の話は、心が回復してからで十分です。

④ 「じゃあ今日だけ休んで、明日は必ず行くこと」

条件をつけた休息は、本当の休息になりません。「明日は行かないといけない」というプレッシャーを抱えたまま過ごすことになり、回復が遅れます。

⑤ 無理やり連れて行く・玄関から押し出す

身体的に登校させようとすることで、一時的に学校には行けるかもしれません。

でも、それは問題の根本を解決しておらず、心への傷はより深くなっていきます。最悪の場合、「家も安全じゃない」と感じ、引きこもりや家庭内暴力につながることもあります。

✅ 最初にすること5つ

① まず「そうか」と受け取る

余計な言葉は不要です。

「そうか、行きたくないんだね」

これだけで十分です。評価もジャッジもせず、ただ受け取る。それが子どもに「この人には話せる」という安心感を生みます。

② 「話してくれてありがとう」と伝える

勇気を出して言ってくれた一言を、まず認めてください。

「話してくれてよかった」「教えてくれてありがとう」——この言葉は、子どもに「自分の気持ちを伝えていい」という経験を積ませます。

③ 今日一日、休ませる

まず休ませてください。

一日休んだくらいで癖にはなりません。むしろ、無理に行かせて限界を超えてしまうほうが、回復に何倍もの時間がかかります。

「今日は休んでいいよ」という言葉が、子どもの心に安全地帯を作ります。

④ 家でゆっくりさせる(責めない・勉強させない)

休んでいる間に「じゃあ勉強しなさい」「ゲームはダメ」と言いたくなる気持ちは分かります。

でもその日は、何もしなくていい日にしてください。好きなことをして、安心して過ごせることが一番の回復につながります。

⑤ 学校への連絡は親がする

「自分で先生に電話しなさい」は絶対NG。欠席連絡は親が行い、子どもに余分な負担をかけないようにしてください。

連絡の際も、理由を詳しく説明する必要はありません。「体調不良でお休みします」で十分です。

数日経っても「行きたくない」が続いたら

一日休んで翌日から元気に行けることもありますが、そうでない場合も多くあります。

3〜5日以上続く場合は、以下を検討してください。

① 担任の先生に相談する
子どもが学校で何か困っていないか、先生の目線からも情報を集めましょう。

② スクールカウンセラーに相談する
子ども本人だけでなく、保護者だけでの相談もOKです。

③ 医療機関に相談する
起立性調節障害など、体の病気が隠れている場合もあります。かかりつけの小児科に相談してみてください。

まとめ

「学校行きたくない」を受け取るとき、まず怒らないでください。まず否定しないでください。

子どもを学校に行かせることより、子どもの心を守ること——それが今、あなたにできる一番大切なことです。


✍️ 星野レン
看護師8年目。内科・外科での勤務を経て、現在は児童思春期精神科で5年間働いています。

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