子どもに届く声かけで、意識したい3つのこと|児童思春期精神科で5年働いた看護師が見てきたこと

保護者向け

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「うちの子、何を言っても響かない気がする」
「良かれと思って言ったのに、なぜか子どもの表情がくもってしまう」

子育て中の親御さんから、こんな声を聞く機会がよくあります。

私は児童思春期精神科の病棟で、5年間看護師として働いてきました。入院してくる子どもたちの多くは、言葉にできない不安や怒り、悲しみを抱えています。そして、そんな子どもたちに寄り添うご家族の姿も、数えきれないほど見てきました。

現場で出会った子どもたち、そしてご家族とのやり取りを通して、「声かけひとつで、こんなにも子どもの表情が変わるのか」と感じた場面が何度もありました。

今日は、そんな看護師としての経験から、子どもに届く声かけで意識していただきたい「3つのこと」をお伝えします。どれも難しいテクニックではなく、意識するだけで今日から取り入れられる小さな工夫です。

子どもに届く声かけで意識したい3つのこと

① 否定せず、まず一度受け止める

入院してくる子どもたちに多いのが、「どうせ言っても分かってもらえない」という諦めの表情です。話を聞いてみると、多くの子が「泣いたら『そんなことで泣かないで』と言われた」「怒ったら『わがまま言わないの』と叱られた」と教えてくれます。

悪気がないのは、親御さんもよくわかっています。早く子どもを楽にしてあげたくて、つい解決を急いでしまう。そのお気持ちも、現場で親御さんとお話しする中で痛いほど伝わってきました。

でも、子どもにとって本当に必要なのは、解決の前の「気持ちを受け止めてもらう時間」です。

たとえば、お友だちに嫌なことを言われて帰ってきた子に対して。

× 「そんなこと気にしないの」
○ 「そっか、嫌だったんだね。悲しかったね」

たったこれだけの違いで、子どもは「わかってもらえた」という安心感を得られます。気持ちに名前をつけてあげるだけで、子どもは次第に自分の感情を整理していけるのです。

② 命令ではなく、選択肢を渡す

病棟の子どもたちに接するとき、私たちは命令形の言葉を極力使わないように教わります。「○○しなさい」ではなく、「○○するのと△△するの、どっちがいい?」と選んでもらうのです。

これは、子どもに小さな「自己決定」の機会を渡すための工夫です。自分で選んだことなら、子どもは驚くほど納得して動いてくれます。逆に、命令されて動かされた経験ばかりが重なると、子どもは「自分の意思」を出すこと自体を諦めてしまうことがあります。

家庭でも、少しの工夫で取り入れられます。

× 「早く着替えなさい」
○ 「赤い服と青い服、どっちにする?」

× 「お風呂入って」
○ 「先にお風呂入るのと、先に歯磨きするの、どっちがいい?」

面白いことに、選択肢を渡された子どもは「やらされている」感がなくなり、自分から動き出すことが多いのです。毎日の小さな「選ぶ経験」が、やがて自分で考えて行動できる力にもつながっていきます。

③ 目線の高さを、子どもに合わせる

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