算数でつまずく子に「RISU算数」を勧めたい理由|発達特性があっても学年を超えて進められるタブレット教材【児童精神科看護師が解説】

机の上のタブレット教材で数字の問題に取り組み、笑顔で答える女の子。算数のタブレット学習のイメージ 保護者向け

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この記事の要点

  • 算数だけに特化した無学年式のタブレット教材
  • つまずいた学年まで戻って、自分のペースで進められる
  • 専用端末が貸与され、進捗に応じた料金体系
  • 算数のつまずきが自己肯定感を下げている子に向く
  • 全教科の立て直しには使えない。目的を絞って選ぶ

「国語はできるのに、算数だけがどうしても苦手」「計算でつまずいてから、算数の時間になると表情が曇る」「分数や割合のあたりからまったく分からなくなった」——そんなお子さまを見守りながら、「この子の自信はどうなるんだろう」と胸がきゅっとなる瞬間はありませんか。学校の宿題を前に固まってしまう姿、算数の時間だけ「お腹が痛い」と言い出す姿、テストの点数を見ない・隠す姿。算数というたった一つの教科のつまずきが、お子さまの心全体を陰らせていく場面に、現場でも繰り返し向き合ってきました。

2021年4月から児童思春期精神科病棟で、発達特性や不登校のお子さまと関わるなかで感じてきたのは、「算数のつまずきは、ほかの教科よりも自己肯定感を下げやすい」ということです。正誤が本人にもはっきり見える分、「自分は頭が悪い」という思い込みに直結しやすいのです。国語の感想文や英語の発音は曖昧な部分が多く、「これでよかったかも」と気持ちを保てる余地があります。一方、算数は答えが○か×かで明確に出るため、自己防衛の余白がほとんどありません。

この記事では、算数に特化したタブレット教材「RISU算数(リス算数)」を看護師の視点で中立的にまとめました。正直にお伝えすると、私自身はRISU算数を利用していません。この記事では公式情報と現場での支援経験を分けて示し、向きやすいご家庭と注意点を整理します。「絶対におすすめ」でも「絶対に避けるべき」でもなく、「どんな子・どんなご家庭に向きやすいか」を冷静に整理する材料として、お読みください。

「算数が苦手」が自己肯定感を下げる理由

①正誤が本人にも見えてしまう——算数は○×が一目で出る教科。間違いが続くと、お子さま自身が「できない自分」に気づいてしまい、しんどさが重なります。現場でも、算数のテストが返ってきた日は表情が暗くなる、宿題を出された日は腹痛が出る、というお子さまを何人も見てきました。「点数」という一つの数字が、その日のメンタルを大きく揺らすことがあるのです。

②つまずきが積み上がる——九九が曖昧だと割り算が、分数が曖昧だと割合がつらくなる。一度つまずくと学年が上がるほど差が広がるのが算数の構造です。努力不足ではなく「戻る場所」が用意されていないだけ、というケースが多くあります。学校の授業は学年通りに進むため、戻りたい単元に戻る時間が取れません。家庭で「もう一度2年生の九九から」と提案しても、本人が「今さら戻るのは恥ずかしい」と拒否することもよくあります。

③「算数ができない」が「頭が悪い」にすり替わる——病棟でつらかったのは、ひとつの単元でつまずいているだけなのに、「自分は頭が悪い」という全体否定に変換される子に何人も出会ったことです。「算数の分数が分からないだけ」が「自分は何をやってもダメ」に拡張され、勉強そのものへの拒否感、学校全体への拒否感、ひどい場合には自分の存在価値への否定にまで広がります。

だからこそ「わかるところまで遡って取り戻せる手段」を早めに用意することは、心のケアとしても意味があると考えています。「算数の単元のつまずきを解きほぐすこと」は、単なる学力補強ではなく、「自分は頭が悪い」というラベルから本人を解放する作業でもあるのです。

タブレット学習という選択肢が広がった今

タブレット学習には、算数が苦手な子に次のような追い風があります。問題と解説が同じ画面に並び、見比べる負担が少ない。正誤判定が自動なので、親が採点に付き合わなくて済む。動画・アニメで抽象的な概念が視覚化される。紙のドリルのような「残量の圧」を感じにくい。

発達特性のあるお子さまは「赤ペンで×がつく」視覚刺激にとても敏感なことがあります。タブレットなら間違えてもさりげなく次へ進めるデザインが多く、「×の圧」が小さい学習体験を作りやすいのも利点です。

もう一つの隠れた強みは、「親が採点者にならなくて済む」こと。紙のドリルだと、親がマルつけをする瞬間に、親子関係に「先生役」が混ざります。「ここ間違ってるよ」と親が口に出す瞬間、お子さまの中で「親=評価者」のイメージが強くなる。タブレットなら採点はシステムが担い、親は「がんばってたね」とねぎらう役に徹することができます。

一方、弱点もあります。長時間の画面注視で目が疲れる、姿勢が悪くなりやすい、ネット環境がないと使えない、紙のような書き込み感覚は再現しきれない、ゲームや動画に逸れる誘惑——これらを補う運用(休憩ルール、学習スペースの整備、専用タブレットの活用)と組み合わせて使うのが、現実的です。

RISU算数とは?5つの特徴

①算数に特化したタブレット教材——全教科型が多いなか、RISU算数は算数だけに特化。全教科型を契約すると「あれもこれも」と取り組まなければならない圧が生まれ、結果としてどれも中途半端になるケースを現場でも見てきました。「今日はRISUの算数だけやれば、その日のノルマは終わり」と決められれば、お子さまも親もシンプルに動けます。シンプルな学習リズムが、継続のいちばんの土台です。

②無学年式(遡り・先取り自由)——学年にしばられず、理解度に合わせて遡りも先取りも自由。真価は「戻ることへの恥ずかしさが消える」点にもあります。学校のクラスで「2年生の九九から戻ろう」と言われたら、本人は深く傷つきます。でも、家でタブレットの中で静かに解き直すなら、誰にも見られず、自分のペースで取り戻せる。本人の自尊心を守りながらつまずきを解消できるのが、無学年式の大きな利点です。

③東大生らの個別フォロー動画——つまずいたタイミングで短めの解説動画が届きます。動画の長さが「ちょうど集中力が持つ範囲」に収められているのが、ADHD傾向のお子さまに合う設計です。また、先生役が大学生であることで「教えられる」感覚が薄まり、「お兄さんと一緒に考える」感覚で取り組めると、本人の抵抗感が下がります。

④専用タブレットが貸与される——自宅に端末がなくても始められ、ほかのアプリや動画に逸れにくいのがメリット。家のiPadやスマホだと5分の学習が30分の動画視聴に化けることがしばしばあります。「自分の意志で誘惑を断ち切る」を期待するより、「誘惑が最初から存在しない環境」を整える方が、圧倒的に楽です。

⑤自動で苦手分析——解いた履歴からつまずきを自動で分析し、復習問題を出してくれます。「うちの子はどこでつまずいてるんだろう」と親が頭を抱える時間が減ります。また、進捗が管理画面で一目で分かるので、本人に細かく聞いて関係を悪化させるより、システムから情報を取って静かに見守るほうが、家族関係には優しい運用です。

こんなお子さまに合いそう

  • ほかの教科はそこそこで、算数だけがどうしても苦手な子
  • ある単元でつまずき、そこから差が広がっている子
  • 学年のペースに合わないが、得意な単元は先取りしたい
  • 紙の×が強いストレスで、タブレットの方が取り組みやすい子
  • 長い動画は苦手、短い動画なら集中できる子
  • 集団塾や対面指導の刺激が負担になりがちな、発達特性のある子

とくに「算数だけが分からなくて、勉強全体への自信を失っている」お子さまにとって、「算数特化+無学年式」はピンポイントで自信を取り戻すきっかけになります。算数のつまずきだけを丁寧に解消できれば、「勉強全体への拒否感」が薄まり、他の教科への取り組みも改善することがあります。逆に算数以外もまるごとサポートしたい場合は、後述するすららのような全教科型が合うこともあります。

タブレット学習+東大生らの個別フォローで一人一人にぴったりの学びを【RISU】

発達特性のある子に合いやすい3つの理由

①「学年の枠」から降りられる——発達特性のあるお子さまは「学年=このくらいできて当たり前」のプレッシャーに敏感です。無学年式なら今のレベルから始められ、「同じ4年生なのに、なぜ自分は3年生の問題から?」という感情自体が生まれない構造は、メンタル維持に大きく効きます。学年は便宜的な区切りに過ぎず、本人の理解度とは必ずしも一致しません。無学年式を取り入れることで、「遅れている」ではなく「自分のペースで進んでいる」と捉え直しやすくなる場合があります。

②動画が「短くピンポイント」——長尺の授業動画を見せると、途中で離脱して「やっぱり自分はダメだ」のサイクルに入ります。短くピンポイントな動画なら、そのサイクルに入らずに済む。「動画を最後まで見られた」という小さな達成感が、次の問題に取り組むエネルギーになります。「成功体験のサイズに合わせた学習材料」を選ぶ視点は、発達特性のあるお子さまにはとくに大切です。

③得意な単元で先に進める——図形は得意だけど計算は苦手——凸凹の強いお子さまこそ、得意は先取り・苦手は戻す運用ができる無学年式が合います。学校の授業だと、苦手単元の時期はずっと「分からない自分」と向き合い続けますが、無学年式なら「苦手単元の後に得意単元で自信を回復する」サイクルが作れます。本人にとって「自分には強みがある」という体験は、メンタルの大きな支えになります。

発達特性のある子の家庭学習を考えるときは、まずは資料や体験で「お子さまが画面にどう反応するか」を見てみるのが近道です。

年齢・学年別の活用シーン

未就学児(RISUきっず)——数の概念、簡単な足し算・引き算、数字の読み書きなど、「数字に親しむ時間」を作る教材です。「お勉強感」を強く出すのは逆効果になりやすいので、1日5〜10分の短い時間から。「楽しんでくれればOK」のスタンスで。

小学校低学年(1〜3年生)——算数の基礎(足し算・引き算・九九・繰り上がり)を固める大事な時期。ここでつまずきを残すと、高学年以降の単元すべてに影響します。1日15〜30分の短い時間から、「短く、楽しく、毎日」を意識します。達成感を味わえる小さな仕掛けと組み合わせると、継続しやすくなります。

小学校高学年(4〜6年生)——分数・小数・割合・比など、つまずきやすい単元が次々登場します。ここで一度つまずくと、中学校の数学に大きく影響。同時に「中学進学への不安」が大きくなる時期でもあり、「中学までに追いつかせなきゃ」という焦りで本人のペースを無視して詰め込むと、中学校での不登校リスクが上がります。「自分のペースで前進している」感覚を持ち続けてもらうことが、中学進学後のメンタルにも効きます。

不登校期のお子さま——「家から出なくても、学校の進度に追いつける可能性」を持つ選択肢です。「全部はできなくても、算数だけは続けられている」という事実が、本人の自尊心を支えます。ただし最初の頃は「勉強そのものへの拒否感」が強いことが多いので、本人が「ちょっとやってみようかな」と言うタイミングを待つのが現場のおすすめです。

不登校期の段階別・活用法

第1段階:休む時期(不登校初期)——まず「休むこと」を優先します。この時期に学習教材を持ち込むと、「家でも勉強を強要される」というプレッシャーになり、回復を遠ざけることがあります。「学習教材は一旦しまっておく」「タブレットの話題も出さない」のが現場のおすすめ。学習の遅れは取り戻せますが、心の傷は取り戻すのに時間がかかります。資料請求や情報収集は親御さんがそっと進めておく時期です。

第2段階:回復の兆しが見える時期——朝起きる時間が早くなる、食事をリビングで取れる日が増える、外出への抵抗が減る、知的好奇心が出てくる。こうしたサインが揃ってきたら、「もし勉強を再開するとしたら、どんな形がいい?」と柔らかく問いかけてみる時期です。乗らなければ、まだ早いということ。無理に進めず、また数週間〜数か月待ちます。

第3段階:学び直しに動き始める時期——本人が「やってみよう」と言い出した段階。最初の1〜2週間は「1日5分でいい」「気が向いた日だけでいい」と、ハードルを極端に下げて始めます。親御さんの役割は「応援する伴走者」。終わったら「お疲れさま」とだけ声をかけ、内容や進度には触れません。

第4段階:継続と次のステップ——「他の教科も少しやってみる?」など、選択肢を「軽く」提示していきます。ここで気をつけたいのは「うまくいき始めた途端に欲張らない」こと。一気に複数導入すると、また負荷がかかってお子さまが折れることがあります。「1つ定着したら、次を検討する」順番を守ってください。

親御さんの関わり方

基本のスタンスは「採点者にならない」「進度を細かく追わない」「ねぎらいに徹する」の3点です。

採点はシステムが担うので、「ここ間違ってるよ」「これ前にもやったよね」は禁句。代わりに「お、頑張ってたね」「集中してたね」と、取り組んだ姿勢を認める言葉に切り替えます。進度を細かく追うのも避けたいところ。「今何問できた?」「正解率は?」と細かく聞くと、お子さまが「監視されている」感覚を持ちます。週1回、管理画面で全体を眺める程度の距離感がちょうどよく、日々の取り組みは本人に任せます。

同席するかどうかは、お子さまによります。低学年は親が近くにいると安心するタイプが多く、高学年以上は親に見られない方が集中できるタイプが多い印象。「お母さんは別の部屋にいるから、終わったら呼んで」が、多くのお子さまに合う距離感です。

もう一つ大事なのは、「学習を絶対にしなければならないもの」にしないこと。「今日は疲れてるからお休みでいい」と、お子さま自身が学習量を調整する余地を残しておきます。完璧な継続を求めると、続かないだけでなく、お子さまのメンタルを削ることになります。

料金・お試し体験の流れ

料金は基本料金と「進捗に応じた利用料」で構成されます。最新情報は必ず公式サイトでご確認ください。

項目内容の目安
対象年齢小学生向け(幼児版「RISUきっず」もあり)
基本料金月あたりの基本料(一括払い/月払いの選択)
利用料学習の進捗に応じた加算料金
タブレット専用端末が貸与
お試し一定期間のお試し体験制度あり

ポイントは「進度に応じた従量課金」。一定の進度を超えると利用料が加算される仕組みなので、お子さまがどんどん先に進むほど月額が上がる可能性があります。フェアな設計ですが、家計の月次変動が出やすい構造でもあります。月の上限額を設定できるかどうか、公式サイトで確認しておくと安心です。

お試し体験の流れは、公式から申し込み → 専用タブレットが届く → 家庭で使ってみる → 継続/終了を判断のイメージ。「合うかどうか」は、最初の数日では分かりません。最低でも1〜2週間、できれば3〜4週間使ってから判断するのがおすすめです。また、「合わなかった」と判断した場合のタブレット返却方法・違約金の有無も事前に確認してください。契約前に書面で確認しておくのが、後悔しないための鉄則です。

お試し期間中に見るべき5つのポイント

  • タブレットを開く頻度(自分から手を伸ばすか、催促されて開くか)
  • 問題に取り組むときの表情(楽しそうか、苦痛そうか)
  • 動画の解説をどこまで集中して見られるか
  • 学習後の気分(達成感があるか、疲れ切っているか)
  • 親への質問の頻度と内容(自立して進められるか)

お試し期間中は、「親が見守りに徹する」のがおすすめ。介入すると、お試しで判断したい「本人が自立して使えるか」が分かりません。そして判断基準は「本人が継続したいと言うか」が最優先。本人が乗り気なら継続、「もういい」と言うなら撤退、曖昧なら期間延長を相談する——という順番です。親が「もったいないから」と決めても、本人の気持ちが伴わないと継続は厳しいです。

メリット・デメリット(正直に)

メリットは、算数に特化で苦手ポイントにまっすぐ取り組める/無学年式で遡り・先取りが自由/短い個別フォロー動画は発達特性のある子も見やすい/専用タブレットでほかのアプリに逸れにくい/自動分析で親の負担が抑えられる、の5点。加えて見落とされがちなのが「親が教えなくていい」こと。算数を親が教えようとすると、教え方の世代差、解法の違いで親子関係がギスギスすることが多くあります。教える役を任せると、親は応援役に徹することができ、家の中の空気が穏やかに保たれます。

デメリットも正直にお伝えします。対象は算数のみで、全教科を見たい場合は別教材が必要。進捗に応じて利用料が変わるため、月ごとに費用差が出ることがある。長時間の画面注視には休憩ルールが必要。対面のように、姿勢や表情をその場で整えてくれるわけではありません。

もう一つ、「タブレット学習だけでは紙の問題集に対応できない」点も注意です。学校のテストや受験は紙ベースなので、紙の問題を解くトレーニングがゼロだと、本番で実力を発揮できないことも。月1〜2回は紙の問題集で総まとめをする運用と組み合わせると安心です。

そして、「必ず算数が伸びる」と断定するのではなく、「わかるところから取り組み直せる場所」として活用するのが、心理的に無理がないと感じます。期待値を高くしすぎると、3か月で変化がなかった時に「やっぱり合わなかった」とがっかりしてしまいます。「淡々と継続することで、半年〜1年で算数との関係性が変わってくれたらいいな」くらいの長期視点が、現実的です。

学校の算数との連携と、定着しない時の見直し

「学校の進度に合わせる」運用なら、授業で分からなかった単元を復習し、次の予習も少しやっておく、というシンプルな形。学校に通えているお子さま、または学校復帰を視野に入れているお子さまに向きます。「学校とは別に本人のペースで進める」運用なら、学校が5年生の単元を教えていても、家庭では3年生の単元を粛々と進める。「学校の授業は『出席するだけの時間』、家庭学習が本筋」と割り切る使い方で、不登校のお子さまに向きます。

どちらを選ぶかは、本人の意思を優先するのが長続きの鍵。親が一方的に決めると、お子さまの主体性が削がれ、継続できなくなります。

そして、思うように定着しないと感じたら、次の3点を見直してください。①進度を急ぎすぎていないか——1単元を10分で消化するより、30分かけて完全に理解する方が、長期的な学習成果は大きくなります。「進度より定着」の視点を。②学習時間が長すぎないか——集中できる時間には個人差があります。長時間を一度に行うより、短時間の学習を複数日に分けた方が続けやすいお子さまもいます。③紙の問題で確認しているか——タブレットでは解けるのに紙で解けない場合、それは「タブレット操作に慣れていただけで、内容は理解していない」サインかもしれません。

契約後3か月での見直しチェック

「合っているかどうか」は、最初の1〜2か月では分からないことが多く、3か月ほど経つと本人の反応・学習面の変化・家計とのバランスが見えてきます。

  • 本人の取り組み姿勢——タブレットを開く頻度が安定しているか、嫌々ではなく自分から手に取っているか、学習後の表情が暗くないか。「楽しい」と言うわけではなくても、「淡々と取り組めている」状態なら、それは合っているサインです
  • 学習面での変化——学校の算数の点数が上がった、「分かった!」と言う回数が増えた、算数の話題で機嫌が悪くならなくなった。逆に「使っているけど点数は変わらない」「イライラする頻度が増えた」なら、進度設定や使い方を見直すタイミングです
  • 家計とのバランス——3か月間の月額平均、年間の費用見込みが当初予算と比べてどうか。続けるか、進度を調整するか、別の選択肢に切り替えるかを判断します

「合っていない」と判断した場合は、潔く撤退する勇気も大切です。「ここまでお金と時間をかけたから」と惰性で続けても、本人にもご家庭にも良い結果になりません。「合わなかったら別を試す」と最初から決めておくと、撤退判断が楽になります。

他教材(すらら・公文など)との棲み分け

教材対象教科学年の枠向いているお子さま
RISU算数算数のみ無学年式算数が苦手/算数をしっかり伸ばしたい子
すらら国語・数学・英語・理科・社会無学年式全教科をまるごと/不登校で授業から離れている子
公文(算数)算数(ほか国語・英語)無学年式(紙教材)紙で反復演習/教室に通える子

全教科の底上げ・不登校対応ならすらら。算数のつまずきに集中・先取りしたいならRISU算数。紙で反復を積みたい・教室通学ができるなら公文。お子さまの困りごとの中心がどこにあるかで選び分けるのが大事です。

「複数を組み合わせる」発想もアリです。「算数はRISUで深掘り、国語・社会はすららで補強」「平日はRISUで進めて、月1回公文教室で紙の反復」など。1つに絞らない柔軟さが、家庭学習を続けるコツの一つです。他にもタブレット学習サービスは多数あるので、資料請求や無料体験を3〜4社受けて、お子さま自身に「どれが一番好きそう?」と聞くと、本人の主体性が育ちます。

兄弟がいる場合と、中学受験を考えるご家庭へ

兄弟がいる場合、第一に「全員に同じものを与える必要はない」こと。上の子に効果があったからといって、下の子にも効果があるとは限りません。第二に「兄弟比較を避ける」こと。「お兄ちゃんはもう5年生の単元だよ」という比較は、本人の自尊心を傷つけることがあります。管理画面でも兄弟の進度を単純に比べないよう意識することが必要です。第三に「兄弟で同時導入は慎重に」一方は順調に進み、もう一方は止まってしまった時に、止まった子の自尊心が傷つきます。「順番に試す」「それぞれ別のサービスを選ぶ」など、個別最適化の発想で。

中学受験については、受験特化型の塾と比べると、受験算数特有の問題(特殊算、図形問題、規則性問題など)への対応は限定的です。「本格的に目指す」なら受験塾を主軸に、RISU算数は基礎の補強や苦手分野の集中対策として。「迷っている段階」「軽い受験準備」なら、RISU算数だけで充分なことも。5年生の夏まではRISU算数だけ、それ以降は受験塾と併用、という段階的な使い方をするご家庭もあります。

注意点は「本人のストレス管理」。受験準備は精神的にきつい時期が必ず来ます。その時にRISU算数まで重く感じさせてしまうと、お子さまの逃げ場が減ります。「受験塾はきついけど、RISU算数は楽しい」と感じられる位置づけにできると、長期戦の燃料補給になります。発達特性のあるお子さまの中学受験は、とくに慎重な判断を。合理的配慮がある受験校を選ぶ、塾の負担を最小化する、本人の意思を最優先にする——こうした配慮と組み合わせてください。

親自身のメンタルケア

「うちの子の算数のつまずきはいつ取り戻せるんだろう」「他の家の子はどんどん進んでいるのに」「私の関わり方が悪かったのかな」——こうした不安がぐるぐる回り続けると、親御さん自身が消耗します。

現場で繰り返し感じてきたのは、「親御さんが疲れていない家庭ほど、お子さまの学習が穏やかに進む」という相関関係。親御さんがピリピリしていると、家の中の空気がそれだけで重くなり、お子さまの心の余裕が減ります。学習以前に、家の中の空気を整えることが、結果として学習の継続にも効きます。

  • ひとりで抱え込まない——スクールカウンセラー、自治体の教育相談、不登校の親の会、児童精神科の家族支援、オンラインカウンセリング。「親の話を聞いてもらえる場」を一つ持つだけで、心の負担はぐっと軽くなります
  • 夫婦・パートナーで温度感をすり合わせる——片方の親が必死で、もう片方が呑気というご家庭は、必死な側が爆発しがち。週に1回、10分でも共有する時間を
  • 自分の楽しみを手放さない——燃料がなくなった親では伴走を続けられません。自分のケアを優先することは、ご家族全体にとっての利益でもあります

よくある質問

Q1. 発達障害の診断があっても使えますか?

診断の有無にかかわらず申し込めます。診断名で合う・合わないが決まるわけではないので、お試し体験で画面への反応を見てから判断するのがおすすめ。同じADHDでも、タブレット学習がぴったり合う子もいれば、紙の方が集中できる子もいます。

Q2. 親のサポートはどのくらい必要?

自動分析・フォロー動画があるので親が毎回採点する必要はありません。ただし声かけや勉強時間を一緒に決めるといった生活リズムのサポートは必要です。週1回、管理画面で進度を確認し、月1回「最近どう?」と話す程度の関わりで充分です。

Q3. 不登校で出席扱いになりますか?

可否は自治体・在籍校の判断によります。文部科学省の通知(平成17年)で、不登校児童生徒に対するICT等を活用した学習活動を出席扱いとする要件が定められており、これに沿って対応してくれる学校が増えています。学習記録を発行してもらえるかどうかをRISU側にも事前確認しておくと、相談がスムーズです。

Q4. 途中でやめたくなったら?

継続・解約条件、タブレット返却方法は規約に従います。「最低契約期間」「解約手数料」「タブレット返却の送料負担」を契約前に必ず確認してください。まずはお試し体験で続けられそうか確かめるのが、あとから後悔しにくい進め方です。

Q5. 1日どれくらい使えばいい?

目安は低学年で15〜20分、高学年で20〜30分。長くやればいいというものではなく、「毎日続けられる時間」が一番大事。「30分やる日」と「やらない日」を繰り返すより、「毎日15分続ける」方が、結果として定着率が高くなります。

Q6. 「やりたくない」と言われたら?

その日は休ませてください。無理やり押さえつけると、タブレット学習そのものへの拒否感が育ちます。「今日はお休みでいいよ、明日また気が向いたらやろう」と一歩引く対応の方が、長続きします。週単位・月単位で見て、合計の取り組み時間が確保できていればOK、という見方が現場の感覚に合います。

Q7. 中学受験対策にも使える?/兄弟で共用できる?

受験については前述のとおり、受験特化型と比べるとノウハウは限定的です。本格的に目指す場合は受験塾との組み合わせを。また、一つの契約・一つのタブレットを兄弟で共用するのは、原則できません。それぞれの進度や苦手分野を分析するシステムのため、別々の契約が必要です。「兄弟割引」の有無は公式サイトで確認してください。

Q8. 画面の見過ぎが心配です

「30分使ったら10分休憩」などの目の休憩ルールを家庭で決めましょう。また、夕方以降のブルーライトは睡眠リズムに影響するので、夜21時以降の使用は避けるのがおすすめです。タブレット側の目の保護設定も活用してください。

Q9. 学校の宿題との兼ね合いは?

並行して進めるか、RISU算数を「宿題の代わり」にするかは、お子さまの状況によります。学校の宿題が負担なら、担任に「うちは家庭でRISU算数に取り組んでいるので、宿題は柔軟に対応してほしい」と相談してみる手も。最近は不登校・発達特性のあるお子さまに対して、宿題の柔軟運用に応じてくれる学校も増えています。

今夜これだけ

今夜は学年の遅れを数えず、お子さんがどこでつまずいたかを一か所だけ特定してみてください。戻る地点が決まると、教材選びは一気に楽になります。

まとめ|「わかる」が積み重なる場所を

算数が苦手なお子さまを見守る日々は、ご家族の心にも不安を積み重ねます。けれど算数のつまずきは、頭の良し悪しの問題ではありません。多くの場合、「戻る場所」と「その子に合った進み方」が用意されていないだけです。発達特性のあるお子さまならなおさら、学年の枠から少し降りて、わかるところから積み上げるやり方が近道になります。

RISU算数は、その条件を静かに揃えてくれる教材です。算数特化、無学年式、短いフォロー動画、専用タブレット、自動分析——これらの設計が、「もう一度算数と仲直りする」きっかけを提供してくれます。いきなり申し込む必要はありません。まずはお試し体験で、お子さまの反応を見るところから。「試してみて合わなかった」も大きな情報になります。「失敗」ではなく「データ取得」と捉える発想で、気軽に試していただければと思います。

大切なのは、「学習を強制して点数を上げる」ではなく、「本人が算数と前向きに付き合える関係性を作る」こと。点数や進度より、お子さまの表情・気持ち・自己肯定感を優先する視点を持っていただければと思います。一つのサービスにこだわらず、お子さまの成長段階や状況の変化に合わせて、柔軟に組み合わせを変えていく発想を。「今はRISU算数、半年後にはまた別のサービスを検討する」「数か月休んで、また別の形で再開する」——どの判断も正解です。

最後にもう一つ。「算数が苦手なお子さまは、必ず別のところに強みを持っている」ということ。病棟で出会ったお子さまたちは、算数は苦手でも、絵を描く才能があったり、物語を作るのが上手だったり、人の気持ちを読むのが上手だったり——みんな違う「強み」を持っていました。算数のつまずきは、お子さまの全体像のごく一部にすぎません。「算数の苦手」だけでお子さまを見るのではなく、「強みと苦手のセット」で見てあげると、ご家族の心にも余白が生まれます。

今日も、あなたと大切なお子さまの時間が、穏やかでありますように。何度仕切り直しても、また気持ちが向いたときに始めれば大丈夫です。

タブレット学習+東大生らの個別フォローで一人一人にぴったりの学びを【RISU】

参考にした公的情報・一次情報

記事内の制度・相談先・健康情報・サービス情報は、以下を2026年8月15日に確認しています。料金・特典・提供条件は変更されることがあるため、利用前にリンク先の最新情報もご確認ください。

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利用前に確認したいこと

私自身はRISU算数を利用していません。この記事では公式に公開されている料金・体験条件・教材の特徴を確認し、発達特性のあるお子さまが教材を選ぶときの視点をまとめています。申込み前に、公式ページで最新の料金と体験条件をご確認ください。


著者プロフィール

星野レン(ほしの れん)
2018年4月から看護師として勤務(2か月のブランクあり)。一般病棟勤務を経て、2021年4月から児童思春期精神科病棟に携わっています。不登校、発達特性、二次障害としての抑うつ・不安などを抱える子どもたちと、そのご家族のメンタルサポートに携わってきた。現在は「親子のこころの処方箋(kokoro-navi.net)」で、医療現場の経験をもとに、保護者向けにやさしく実践的な情報を発信。診断・治療はできない立場だからこそ、「医療に行く手前」で手に取れる選択肢を偏りなく届けることを大切にしている。


免責事項

  • 本記事は2026年4月時点で公開されている情報をもとに作成しています。料金・プラン・キャンペーン・サービス内容は予告なく変更される場合があるため、お申し込み前に必ず公式サイトで最新情報をご確認ください。
  • 出席扱いの可否や支援制度の運用は、学校・自治体ごとに判断基準が異なります。実際の活用をご検討の際は、在籍校の担任・校長・スクールカウンセラー、地域の教育委員会等にご相談ください。
  • 本記事は、特定の疾患の診断・治療・予防を目的としたものではありません。個別の学習困難や発達特性に関するご相談は、医療機関・教育相談窓口・発達支援センター等の専門機関にご相談ください。
  • お子さまの特性・年齢・ご家庭の状況により、合う・合わないは必ずあります。最終判断は、お試し体験・資料のうえ、ご家庭でご検討ください。
  • 本記事にはアフィリエイトリンクが含まれていますが、記事の内容は筆者の見解に基づいており、広告主から内容の指定・検閲は受けていません。読者のみなさまに不利益となる表現・誇大な効果の主張は避けることを心がけています。

他の学習支援サービスとあわせて検討したい方は、不登校・勉強嫌いの子の学習支援サービス比較で、家庭教師・オンライン塾・デジタル教材・フリースクールの4つの型を横断的に整理しています。

【医療に関する免責事項】

本記事は、児童思春期精神科での看護経験に基づいた一般的な情報提供を目的としています。医療行為・診断・治療の代わりとなるものではありません。お子さんの心身の状態にご不安がある場合は、必ず主治医・かかりつけ医・スクールカウンセラー・地域の相談窓口など、お子さまを直接見ることのできる専門家にご相談ください。詳細は免責事項をご確認ください。

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チャイルドライン(18歳まで):0120-99-7777(毎日16〜21時)
児童相談所相談専用ダイヤル:0120-189-783(24時間)/虐待の心配は189
命に関わる危険があるときは、ためらわず119番へ。
出典:厚生労働省「まもろうよ こころ」(2026年7月確認)
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